26_フレームワーク ~ BtoB マーケティング 戦略立案時に役立つ思考法、手法

現代のビジネス、特にマーケティングにおいて戦略立案を実施する際に登場するのが「フレームワーク」です。

 

「フレームワーク」とは、考えるべきポイントをパターンとして落とし込み、誰でもできるようにしたものです。

 

目的に応じてうまく活用し、自社のビジネスに当てはめて考える事で、

「何が必要?」「何が課題?」などを論理的に導くことができるようになります。

 

「フレームワーク」にはさまざまな種類があり、すべてを把握する必要はありませんが、知っておいて損はありません。

 

今回はフツーの日本企業がマーケティングをスタートさせる際にオススメの
「フレームワーク」のポイントから具体的な施策につなげる点をご説明し、
そのほか、有効とされるフレームワーク20をご紹介します!

 


 

◆ペルソナ・カスタマージャーニー・3C分析・SWOT分析

マーケティング施策を検討する際、まず最初にやるべきこと、として登場するのがこの4つのワードです。

孫子曰く「彼を知り己を知れば百戦して危うからず」。
ビジネスの基本として、相手を知る、自身を知る ところから始めましょう、ということですね。

 


 

<相手を知る>

『ペルソナ』とは、自社の商材を購入する対象をより具体的にイメージすることです。

例えば、「年商〇億くらいの商社の社内で主任・係長ポジションの30代男性」といった具合です。

そしてその人が、機器やサービスなどを選定する際に、どのようなプロセスで思考、検討、決定するのか、を洗い出すのが『カスタマージャーニー』となります。

この例の場合、主任さんの行動を分析すると、導入までの過程で4回の情報収集を行いますが、
各フェーズ毎に求めている情報が異なります。

無関心フェーズの時は「業界の最新ニュースが知りたい」、導入検討時には「他社との違い」などを求めています。

 

このようにペルソナ像が欲している情報を一覧化し、自社サイト上に無いコンテンツを確認することにより、
どんなコンテンツから優先して作成するべきか把握することができます。

 

>関連記事:BtoBにおける「ペルソナ」「カスタマージャーニー」とは?まとめ方のコツ

 


 

<自身を知る>

『3C分析』は、

・Customer(顧客)
・Competitor(競合他社)
・Company(自社)

の3つの要素を分析して会社の経営戦略に活かすフレームワークの1つです。

 

『SWOT分析』は、

・強み(Strength):目標達成に貢献する組織(個人)の特質
・弱み(Weakness):目標達成の障害となる組織(個人)の特質
・機会(Opportunity):目標達成に貢献する外部の特質
・脅威(Threat):目標達成の障害となる外部の特質

の4つで、自社の人・モノ・カネ・情報等でビジネス上、他の会社(製品/サービス)と比べて
”相対的に強い点”と”相対的に弱い点”を分析する手法です。

この場合は、特に「自社(製品/サービス)の販促に活かすため」に目的を絞り、

・どのように強みを活かして売上を伸ばすか?

を考えるところからはじめましょう。

 

そして最も重要なのが、この後です。

この中で
・自社の「強み」と「機会」(を伸ばす)
・「弱み」と「脅威」(を克服する)

などをかけあわせる『クロス分析』を行うことで、これから自社で行うべき施策が見えてきます。

わかりやすく言うと、上記の中で

C)いかにして弱みを克服するか?
D)いかにして脅威から身を守るか?

については現場レベルではなかなか答えが出せず、「だからウチは売れないんだよ」というエクスキューズになってしまいます。

 

ここは前向きに、まずは

A)いかにして強みを活かすか?
B)いかにして(外部)機会を利用するか?

について、検討するところから始めましょう。

そしてその施策を展開するにあたって、
『カスタマージャーニー』上のタイミングで顧客が求める情報を提供するのが、
『コンテンツマーケティング』の基本となります。

 


 

◆コンテンツマーケティング とは何か?

 

定義としてはおおよそ

「有益かつ説得力のあるコンテンツを制作・発信することで
ターゲットオーディエンスを引き寄せ、獲得し、エンゲージメントを作り出す手法」

とされていますが、もっとわかりやすく現実的に言えば、

「顧客に見つけてもらうための作戦」

です。

 

これまでも何度もご説明した通り、企業ユーザにおいても

「問い合わせ前にWeb検索で情報を収集し、比較検討した後に有力な企業のいくつかに声をかける」

というプロセスが一般的になっていますので、そのタイミングでわかってもらいたい、
知ってもらいたい情報(=コンテンツ)を発信しなければなりません。

 

そして、一昔前はそのためには「広告を打つ(ペイドメディア)」必要がありましたが、
いまではそれが自社サイトで行える(オウンドメディア)のです。

 

*さらに自社WebサイトだけでなくTwitterやFacebook、LineやInstagramなどのソーシャルメディア(SNS)も活用できますが、
正直、その辺りになるとBtoCの成功事例がほとんどで、BtoBのマーケティング、販促で活用しているのは
しっかり社内対応リソースを確保可能な、大企業などに限られます。

 

いきなりあれもこれもと手を出すとリソース、コスト的にも大変ですので、
まずは自社コーポレートWebサイトの改善、コンテンツ強化から始めることをオススメします。

 


 

マーケティングに使える「フレームワーク」20選!

 

【現状分析編】

 

01. MECE(Mutually Exclusive Collectivery Echausive):論点整理

現状分析に必要な要素に「もれ」や「重複」があるかを確認するビジネスフレームワークです。
アイデアやマーケティング戦略を整理する際に利用できます。

 

02. ロジックツリー:思考プロセスの見える化

ロジックツリーとは、思考のプロセスや範囲などを視覚的に整理するビジネスフレームワークです。
マーケティング戦略の全体像や流れ、意味を共有でき、メンバー間での意見のズレを最小限にすることができます。
「Whyツリー(原因追求)」や「Howツリー(問題解決)」など、用途や場面に応じて使い分けて分析することで、現状の課題の特定や解決策の方向性を確認できます。

 

03. ファイブフォース:業界構造把握

マイケル・ポーター氏が提唱した業界構造を把握するための「5つの競争要因」に基づく現状分析のためのフレームワークです。
自社を取り巻くパワーバランスを「競合業者」「新規参入者」「代替品」「供給業者」「顧客」の5つの力(ファイブフォース)に分類して分析します。
ライバル企業や顧客に加え、新規参入の脅威・代替品の脅威・供給業者の交渉力まで含めた自社の外部要因を漏れなく分析できます。

 

04. VRIO:経営資源の競争優位性分析

ジェイ・B・バーニー氏が提唱した、経営資源の競争優位性を導き出すフレームワークです。
経営資源を「経済価値(Value)」「希少性(Rareness)」「模倣可能性(Imitability)」「組織体制(Organization)」の4つの視点から分析し、自社に競争優位性をもたらす源泉と競争優位性を妨げるマイナス要因を抽出します。

 

05. PEST:外部要因現状分析

PESTとは、フィリップ・コトラー氏が提唱した、外部要因の現状分析のためのフレームワークです。
自社の戦略に影響する外部要因を「政治(Political)」「経済(Economic)」「社会(Social)」「技術(Technical)」の4つの観点に基づき機会や脅威を抽出・整理することで、外部要因を踏まえたマーケティング戦略構築につなげられます。

 

06. アンゾフのマトリクス:新たな成長戦略分析

アンゾフのマトリクスとは、経営戦略の父として有名なアンゾフ氏が提唱したフレームワークです。
縦軸に「市場」、横軸に「製品」をとり、それぞれ「既存」と「新規」に分けて構成した4つのマトリクスで分析します。

 

07. バリューチェーン:適切な資源配分検討

事業活動を「主活動」と「支援活動」の2つに分けて分析するビジネスフレームワークです。
「主活動」はマーケティング・販売などの直接活動を指し、「支援活動」は経理・人事などの間接活動を指します。
各活動分析を行うことで、現状の資源配分状況の把握や、適切な資源配分の検討材料を抽出できます。

 

【マーケティング戦略構築編】

 

08.基本競争戦略:集中と選択

基本競争戦略とは、マイケル・ポーター教授が提唱した、戦略構築で活用するビジネスフレームワークです。
「コスト・リーダーシップ戦略」「差別化戦略」「集中戦略」の3つの戦略のうち、自社のポジショニングや競合の状況などに応じていずれかを選択します。
基本競争戦略のフレームワークを活用することで、自社が注力すべきマーケティング戦略の方向性を決めやすくなります。

 

09. PPM:経営資源分配
ボストン・コンサルティング・グループが提唱したビジネスフレームワークです。
複数の製品・サービスラインナップの中から注力するモノを決め、マーケティング戦略の方向性を導き出す際に役立ちます。
「市場成長率」と「市場におけるシェア(相対的市場占有率)」の2軸に沿って、事業を「花形(Star)」「問題児(Question Mark)」「負け犬(Dog)」「カネのなる木(Cash Cow)」の4つに分類し、経営資源の分配先を検討します。負け犬事業は撤退、問題児事業は市場シェアを高められるなら継続、というように判断します。

 

10.7S:経営資源分析

マッキンゼー・アンド・カンパニー社が提唱したビジネスフレームワークです。
自社の経営資源を、ハードの3Sである「戦略(Strategy)」「組織(Structure)」「システム(System)」に加え、ソフトの4Sである「価値観(Shared Value)」「人材(Stuff)」「スキル(Skill)」「スタイル(Style)」を含めた7つのSに分けて分析します。ハードの3Sは短期的に成果を上げやすい反面、外部環境の変化に弱く、ソフトの4Sは強化するために時間を要する反面、外部要因の変化に強いなど、傾向と特性を踏まえて経営資源を分析することで、適切な戦略構築につながります。

 

11. ビジネスモデルキャンバス:新規事業立案

スイスの経営コンサルタントであるアレックス・オスターワルダー氏が提唱したビジネスフレームワークです。
ビジネス活動を「顧客」「与える価値」「チャネル」「顧客との関係」「収入」「キーリソース」「キーアクティビティ」「キーパートナー」「コスト」の9つの要素に分けて分析します。
自社のビジネス活動を構成する要素の関連性を把握できる以外に、立てた戦略がビジネスとして機能するかを検証できるため、マーケティング戦略立案のほか、新規事業開発にもよく使われます。

 

【企画・提案編】

 

12. STP:ポジショニング分析

フィリップ・コトラー氏が提唱したフレームワークです。
製品・ブランドのマーケティング戦略を「セグメント化(Segmentation)」「ターゲット選定(Targeting)」「ポジション取り(Positioning)」の3つのプロセスに分けて分析します。
製品・ブランドに最適なポジショニングを決定できます。

 

13. 4P:マーケティング特性把握

エドモンド・ジェローム・マッカーシー氏が提唱したフレームワークです。
自社の製品・サービスを「商品(Product)」「価格(Price)」「販促(Promotion)」「流通(Place)」の4つの視点で分析します。
特定の製品、サービスのマーケティングにおける特性・課題などを構造的に把握できます。

 

14. 4C:無形サービス分析

ロバート・ラウターボーン氏が提唱したフレームワークです。
4Pフレームワークとは反対に製品・サービスを提供者側の視点ではなく顧客側の視点で分析します。
自社の製品・サービスを「顧客価値(Customer Value)」「顧客コスト(Customer Cost)」「コミュニケーション(Communication)」「利便性(Convenience)」に分けて分析を行います。
Webサービスなど、具体的なモノが存在しないサービスの特性・課題などを構造的に把握できます。

 

15. AIDMA:顧客行動プロセス把握

サミュエル・ローランド・ホール氏が提唱したビジネスフレームワークです。
顧客の購入に至るプロセスを「Attention(注意)」「Interest(関心)」「Desire(欲求)」「Memory(記憶)」「Action(行動)」の5段階の顧客心理に分けて分析します。
各心理プロセスに応じたマーケティング施策を検討できます。

 

16. AISAS:Web購買行動分析

電通が提唱したインターネット普及後における顧客の購買行動を表すビジネスフレームワークです。
インターネット上で顧客の購入に至るプロセスを「Attention(注意)」「Interest(関心)」「Search(検索)」「Action(購買)」「Share(情報共有)」の5段階の顧客心理に分けて分析します。
各心理プロセスに応じたマーケティング施策を検討できます。

 

17.AISCEAS:新Web購買行動分析

アンヴィコミュニケーションズが提唱した上記のAISASよりもさらに新しいビジネスフレームワークで、新時代のインターネットにおける購買行動を表しています。
クチコミサイトの普及により「Comparison(比較)」、「Examination(検討)」が追加され、「Desire(欲求)」「Memory(記憶)」など消費者の心理・気持ちを含め、より実際の購買行動を説明するフレームワークになっている点が挙げられます。

18. AARRR:Webサービス分析

Web上のユーザ行動をユーザ獲得(Acquisition)、利用開始(Activation)、継続(Retension)、紹介(Referral)、収益の発生(Revenue)の5段階に分けて分析するビジネスフレームワークです。
Webサービスやアプリなどを構造的に分析できます。

 

【プロジェクト実行編】

 

19・PDCA

ウォルター・シューハート氏やエドワーズ・デミング氏が提唱したフレームワークです。
「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(確認)」「Action(実行)」と4つの要素に分解し分析、計画の実行プロセスごとの課題の抽出や整理する際に役立ちます。

 

20.ガントチャート

ヘンリー・ガント氏が考案したプロジェクトのスケジュールや進捗管理で用いるビジネスフレームワークです。
縦軸に「タスク」「担当者」「成果物」をとり、横軸に時間をとって分析することで、プロジェクトで発生する各タスクの負荷や所要期間の検討・分析ができます。

 


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