BtoB企業が「デジタルマーケティングの推進」「アウトバウンドセールスからインバウンドセールスへの移行」を実現するには、自社(コーポレート)Webサイトの改善が必要です。
しかしながらBtoB企業の自社Webサイトのリニューアル(改訂)には、多額のコストと長期の時間がかかり、社内の負荷も想像以上。軽い気持ちで着手すると「高いコストを支払ったのに見た目が変わっただけ」の結果しか得られず、「また数年後に、同じことを繰り返す」事態になりかねません。
そこで今回は、昨今の大きなビジネス環境の変化を踏まえて、
- BtoB企業のコーポレートWebサイトにはどんな役割が求められるのか?
- 営業を加速するために、どのようなリニューアル(改訂)が必要なのか?
をテーマに、BtoB企業のための失敗しない・損しない「コーポレートWebサイト」リニューアルの実施方法~目的は何のため?コストを抑えて成功させるには?を解説します。
BtoB企業のコーポレートWebサイトの役割はどう変わり、 どのようにリニューアル(改訂)すべきなのか?
「自社のWebサイトをリニューアル(改訂)したい」
私の所にもそうしたご相談が多く寄せられます。なぜですか?と理由をお聞きすると、
「前回改訂してから年月が経ち、古くなったから・・・」
「長年放置しているので、そろそろ変えないと・・・」
「見た目も情報も古く、なんだかイケてないので・・・」
ほとんどがこうした理由です。
しかし、ズバリ、こうした理由でリニューアルを実施すると「失敗」します。
それは、目的が曖昧・漠然としていて、課題が明確に把握できていないからです。
まずは大前提として、BtoB企業のコーポレートWebサイトにはいま、どんな役割が期待されているのかを考えてみましょう。
これまでの時代、BtoB企業のコーポレートWebサイトの役割は、営業的にはさほど重要ではありませんでした。ブランディングやIR情報の発信を行う大企業はともかく、日本の多くのBtoB中堅・中小企業の営業は「営業スタッフの対面での商談」が主役。Webサイトはあくまで、インターネット上の看板・表札レベルの役割しか期待されていませんでした。
ところが、近年ではお客様企業側の情報収集・商談する相手先の選定のポイントは現場の商談や展示会などからWebに移行。見込みの新規顧客はもちろん、既存顧客の担当者もまずはWebサイトで情報を収集し、必要のありそうな相手にしか声をかけなくなりました。
言ってみれば「インターネット上で『一次予選』が行われ、そこでしっかりとした営業情報を発信していない企業は商談の機会さえ与えられず、『予選落ち』する」時代に変わったのです。
さらにBtoBビジネスはBtoCビジネスとは違い、製品・サービスの善し悪し、価格の安さだけでは決めてもらえません。
<BtoB企業の成約までの特徴(BtoC企業との違い)>
成約までの商談プロセスでは、製品・サービスの質はもちろん、同業他社や大手企業への導入実績、加えて提供元企業の信頼性や将来性など企業としてのブランドについても、しっかり吟味されます。
担当者同士の商談で営業スタッフがいくら気に入られたとしても、企業全体の顔である Webサイトがイマイチで情報公開が不完全では、見込み顧客企業の経営層に不安感を与え、商談が進まなくなるリスクが高まります。
ですから、BtoB企業のコーポレートWebサイトは、これまでのように「なんとなく企業情報を発信する」のではダメで、「新規の見込み顧客と既存顧客に向けて、しっかりとした営業情報を発信する」ものでなければならないのです。
これまでの「常識」でリニューアル(改訂)すると、失敗する
これまで、BtoB企業のコーポレートWebサイトをリニューアルする際は、
自社と競合他社の情報を基に、掲載する情報(コンテンツ)を決めるのが「常識」でした。
しかしながらこのやり方には、以下の問題点があります。
× 情報(コンテンツ)の中身に注意が払われず、他社と大差ないWebサイトになってしまう
× 見た目(デザイン)の感覚的な好み(特にトップページ)やコストで選ぶことになり、
本来解決すべき・本質的な目的が置き去りになる
× トップから下層ページへの導線が改善されず、必要な情報が見つけにくいままになる
前述のコーポレートWebサイトの役割の変化を踏まえると、これからのリニューアルの進め方、考え方は
見込み顧客のニーズに沿って、掲載する情報(コンテンツ)と導線を設計する
必要があります。
これにより、以下の効果が生み出せます。
- 見込み顧客が求める情報(コンテンツ)がスムーズに得られるWebサイトになり、結果としてより多くの問い合わせにつながる
- 「誰に(見込みの新規顧客/既存顧客)」「何の情報(コンテンツ)を」「どの順番で」という議論の軸ができることで、検討にブレがなくなる
- 「あるべき姿」を考えることで、将来的な拡張への継続した改訂のロードマップが描ける
どうリニューアルすればよい? ~中身・見た目・機能を分けて考える
では、こうしたBtoB企業のコーポレートWebサイトの「役割の変化」を受けて、どうリニューアルしたらよいのでしょう?
リニューアルには、大きく3つの「変える」点があります。
多くの企業でリニューアルを検討する際、この3つがごちゃ混ぜに議論されています。そのために話があちこちに飛び、要件がまとまらなくなります。
社内でリニューアルを検討する際は、必ずこの3つを分けて考えることが大切です。これらそれぞれの「変えるべきポイント」は、後述します。
いきなり見積依頼!コンペ開催!がダメな理由
社内で自社Webサイトをリニューアルしよう、との声が上がった時、「まずはいくつかの業者に声をかけて、見積・提案を依頼しよう」「コンペを開催しよう」と考えるのが普通です。
しかし、私はこのやり方はオススメしません。その方が確かにラクですが、失敗するリスクが高く、余計なコストを支払う可能性が高いからです。
その理由は、
×リニューアル(改訂)の目的や自社Webサイトの状況把握が曖昧なまま見積・提案を依頼すると、各社からの提案内容と見積金額がバラバラになり、どれが自社にとって良い提案なのか判断できなくなる
×課題点の抽出や現状把握から「丸投げ」すると、業者側は「バッファ」を加味せざるを得ないため、高めの見積金額が提示される
そしてその結果、
×なんとなく決めやすい「デザイン」の優劣と「金額の安さ」で業者を選定してしまう
ということになります。
もちろんそれで成功すれば御の字なのですが、こうした進め方をした場合、プロジェクトの進行中に社内のあちこちから
「そもそも、何のためにリニューアルするんだっけ?」
「業務で忙しいので、勝手にやっててくれる?」
といった声が次々と上がり、思うように社内の協力が得られず、途中で計画自体が見直しになる、最悪の場合はプロジェクトが頓挫してしまうケースも決して少なくありません。
BtoB企業の自社Webサイトの見直しには、想像以上にパワーがかかります。多くの部署の多くの人が関わり、経営層から現場まで、それぞれ期待値が異なります。
これまで長年放置していたにも関わらず、「どうせ変えるのならこの際せっかくだから」と、後から後から思わぬ要望やリクエストが噴出します。
ですので、軽い気持ちで「なんとなく古くなったから業者に丸投げしてやってもらおう」と始めてしまうと、後でエライ目に遭うプロジェクトなのです。
こうした事態を避けるには、まずは社内で以下の情報を洗い出し、しっかりと整理しておくことが重要です。
まず社内で確認・把握しておくべきこと
①リニューアルの目的の明確化・社内でコンセンサスを得ておく
BtoB企業のWebサイトの役割は、前述の通り「新規の見込み顧客・既存顧客とのタッチポイント」です。「営業スタッフの代わりにお客様に自社と自社の商材のメリットを説明し、理解・納得してもらい、問い合わせしてもらう」ことにあります。
(もちろん採用の役割も重要ですが、それは別途プロジェクトを組んで進めるべきです)
となれば、自社Webサイトリニューアルの目的はただ一つ、
- 「これまでうまくいっていなかったWebサイトでの集客と、商談の問い合わせを増やす=売上に貢献させるため」
ということになります。これをマーケティング的に言えば
- 「自社のWebサイトを営業用のプラットフォームに進化させる」
ということです(詳細は、後述します)。
決して、「古くさい見た目を変えるため」ではありません。
このリニューアルの目的を社内で共有し、経営層から現場までにしっかり理解させましょう。これを曖昧なまま進めると、デザインや価格だけで業者を決めてしまいがちですし、プロジェクト進行中にも何かと揉める原因となります。
②現状の自社Webサイトの状態を正しく把握する
次に現状把握です。業者に見積を依頼する前に最低限、以下の情報を棚卸、整理しましょう。
- Webサーバはどこにあり、どんな仕様なのか
OS/ミドルウェアのバージョンは?メールサーバは一体か、別か? - サイトマップはあるか
ページ数は全部でいくつある?どういう階層になっている? - 問い合わせフォームはどうなっている?
メールで飛ばすだけ?DBは存在する? - 訪問者数や離脱率などの数値
Googleアナリティクスなど解析ツールは入っている?その数値は?
なぜこれらを事前に確認、把握しておく必要があるのかと言えば、これらの項目がリニュールのコストに直結するからです。
Webサイトのリニューアルコスト(見積)の内訳は、ざっくり分けると
- インフラ(Webサーバー)の環境構築費
- 企画・提案費
- デザイン費
- hmtlページ制作費
- 問い合わせフォームの仕組みの構築費
といった項目から構成されます。
そのためインフラから変える必要があれば当然そのコストがかかりますし、htmlページ制作費はページ数により、大きくコストが変わります。
上記1~4を明示しておくことで、無駄なコストを支払わずに済むのです。
③「誰に」「何の情報(コンテンツ)を」「どの順番で見てもらいたいのか」を考える
そしてこの③が、これまでのリニューアル(改訂)とは違う、もっとも重要な視点です。
「誰に」「どんな情報(コンテンツ)を」「どの順番で」伝えたいのか、という視点で、訪問者になったつもりで自社サイトを見てみてください。
「誰に」:狙いたい見込み顧客は、どの業界の、どのくらいの規模感の企業なのか?
「どんな情報(コンテンツ)」を:自社として注力したい商材の説明ページはあるか?その内容は、見込み顧客層のニーズ(業務課題/経営課題)に対する説明になっているか?
「どの順番で」:課題整理>解決策(製品・サービスページ)>仕様・スペック>導入事例 など、顧客側の検討プロセスに沿った説明ができているか?
こうした視点で現状のコーポレートWebサイトを「点検」すると、おそらくは情報(コンテンツ)が穴だらけ、導線がブツ切りになっている(見つけられない)、といった「真の課題点」が浮き彫りになってきます。
もちろんすべての見込み顧客層のニーズを完全に満たすことは不可能です。でも、だからと言って「いろんな見込み顧客がいるし、業界も規模もさまざまだし、一概には言えないよね・・・」と、“思考停止”してはいけません。これまでここを社内で検討せず、放置していたことがBtoB企業のコーポレートWebサイトの最大の問題点なのです。
「特に狙いたい見込み顧客層」「特に注力したい商材」に絞っての検討でも構いません。この時点では粗くてもよいので、まずは社内でしっかり「点検」し、その結果をまとめましょう。
理想的な提案・見積依頼の仕方~RFPのまとめ方
上記①②③が終わったら、いよいよ複数の業者に見積・提案を依頼して、コンペ開催となります。
ここからはこのコンペで「より正確でコストを抑えた見積と目的を捉えた提案」をもらうためのポイント=RFPのまとめ方を解説します。
これらは制作会社側の見積(制作コスト)のパラメータになる項目です。これらの項目をどうするか、によって見積金額に大きな差が出ますので、しっかり方針を決めておくことをおススメします。
ここからは前述の
に分けて、解説します。
①中身(掲載している情報の内容):コンテンツ 編
①-1)サイト上のコンテンツの「棚卸し」
リニューアルの機会に、当然「これまで放置してきた各掲載情報(コンテンツ)を整理したい」(古いものは削除または更新、必要なものは新規追加したい)でしょう。
実はこの「やり方」と「役割分担」で、コストが大きく変わります。
現状サイトにある全コンテンツの要・不要の見極め。これをコンテンツの「棚卸し作業」と呼びます。いまある情報を新しいサイトに引っ越しするのか、引っ越し不要で捨ててしまうのか、判断しなければなりません。
これは外部に委託しても結局は社内で決めなければなりません。といっても主管部署だけでは判断できず、各担当部署の担当者に判断を仰ぐ必要があります。もちろんその進行をWeb制作会社に任せてもよいのですが、外部に委託するとその分、コストも期間もかかります。
スマートなやり方は、見積・提案を依頼する前に社内で実施しておくことです。
もっともシンプルなやり方は、
現状のサイトマップ(ページ一覧表)を作成*
▽
関係部署に 〇そのまま移行 ×削除 △更新しての移行 を回答させる
というものです。この棚卸作業は、現状サイトのページが多ければ多いほど社内工数(対応期間)が発生しますので、前もって準備期間を設けておきましょう。
*サイトマップは自動で作成するツールがあります。
sitemap.xml Editor Website Explore ほか
①-2)新規コンテンツの追加方法
①は既存のコンテンツをどうするか、のお話。こちらは現状掲載されていない、新規コンテンツの追加を自前でやるか、アウトソースするか、というお話です。前章の③で点検した結果が、ここで活かされます。
新規コンテンツの制作(取材~新規ライティング+構成)をプロにアウトソースすると当然コストがかかりますが、その分、第三者(プロ)による見直しやボリュームの統一が図られるため、クオリティやその後の効果は高いものになります(専門性の高いBtoBサイトでは、依頼する制作会社のライターのスキルレベル、業界知識の見極めも重要です)。
一方、ここを社内で対応するとコストは大きくセーブできますが、社内負荷が高くスケジュールが遅延したり、クオリティも社内対応者のスキルにより、掲載情報の質やボリュームがバラバラになるリスクがあります。
アウトソースした場合に内製とどのくらいのコスト差になるかわからない場合は、「あり」「なし」で見積り依頼すればよいのですが、その際にも「新規でおおよそ●ページの新規原稿制作が必要」と明確に伝えないと、正確な見積が出ない事態になるので注意しましょう。
②見た目:デザイン+ユーザビリティ+導線 編
ここについては、特に自社で決めておくべきことはありません。専門家であるWeb制作会社に最適なデザインとユーザビリティ、導線の設計を依頼しましょう。
BtoB企業のコーポレートWebサイトにとっての「最適」な操作性と導線とは、シンプルに「訪問者が必要なコンテンツ(営業情報)をすぐに見つけられて、関連情報に遷移できるか」ということ。見た目重視で凝ったデザインにするとユーザビリティ・操作性が悪くなるので注意しましょう。
いまのWebサイトは、https化とレスポンシブ(スマートフォン対応)は必須です。これは後述するSEO対策の観点からも重要なので、必ず対策しましょう。
また強いて言えば、デザインは好みによって意見が分かれがちになるので、
- 提案を依頼する際に意識する競合他社
- 見た目に良いと感じる他社
などのベンチマーク情報を社内ですり合わせ、提案依頼時に提示するとスムーズに進みます。
③機能:問い合わせ/リード情報を獲得する仕組み 編
③-1)サーバ環境
サーバ環境をリニューアル提案の対象範囲とするのかどうかは明確にしておきましょう。
A)いまのインフラをそのまま利用する
…外部から制作会社が管理権限でアクセス可能か?
CMSを導入する場合、アプリケーションの必要バージョンがインストール可能か?
OR
B)この機会に更改して提案を希望する
…どのくらいのセキュリティ、バックアップレベルを求める?
付き合いのあるベンダーや指定データセンターなどがあるか?
*中小企業では、Webサーバとメールサーバが同一環境にあることもめずらしくありません。メールサーバの移行は、Webサイト構築コストとは別に発生しますので、まずは現状をきちんと把握し、不明な場合はそれを明らかにして見積依頼しましょう。
③-2)CMS導入の要・不要
Webサイトは構築して終わりではなく、継続した運用がポイントです。
CMSとは、Contents Management Systemの略で、「htmlソースを触れない社内担当者でも、サイト更新を可能にする仕組み」です。Wordを編集する要領で、サイトの更新や編集が可能になります。
現状課題が「サイトの更新頻度」であれば、このCMSを導入する必要が出てきますし、実際に現状のWebサイト リニューアルではほとんどの場合、CMS導入がマスト要件になっています。
しかし、CMSを導入するには設計~構築コストと期間が余計にかかります。そして、CMSがあれば更新頻度が上がるとは限りません。
事実、「CMSはあるものの、対応していた人が退職して誰も触れず塩漬け状態」「社員が各自で更新して統制が取れずにWebサイトが壊れた」というケースは、非常に多いもの。
「社内に継続して更新できるリソースは確保できるか?」を検討し、難しいようであればCMS導入に拘らず、制作会社に対して公開後の更新(運用)のアウトソースと、その料金について確認しましょう。
③-3)サイト解析ツールの導入
Webサイトのアクセスや離脱、遷移状況を把握するためにサイト解析ツールは必須です。無料で利用可能なGoogle Analyticsが一般的で、現状利用していればそれを引き継ぐ必要があります。また、他のツールを利用している、したい場合はその旨をリクエストしましょう。
③-4)SEO対策
せっかくWebサイトをリニューアルしても、訪問者が少ないままでは効果は出ません。「集客」というと「Web(リスティング)広告」を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、その前に重要なのが「SEO:Serch Engine Optimization:自然検索最適化」対策です。
この対応範囲は、制作会社によって幅があったり、対策内容がブラックボックスなことも多いので、「なにをどこまで対応してくれるのか、項目を示してほしい」「SEO対策項目(範囲)によりコストが変動する場合は、松竹梅で提案して欲しい」と、リクエストしましょう。
③-5)URLのリダイレクト
これはいささか各論ですが、サイト更新に伴いディレクトリやページ個別のURLが変わりますので、リニューアルに伴い存在しなくなったページから新規ページに誘導する「リダイレクト作業」を見積に含めるよう指示しないと、対応がモレる、後から追加費用でモメるといったことになるため注意しましょう。
*リダイレクト…サイトにアクセスしようとしたユーザーを、最初にリクエストされた URL とは別の URL に移動させること。SEOを行う上でよく用いられるのは301リダイレクト。
③-6)MAツールの導入
最後が、MA(マーケティングオートメーション)ツールの導入について。
このMAについては別コラムで詳しく解説していますが、リニューアル後のWebサイトでリード情報を獲得する、問い合わせを受け付けるためのフォームとして、さらにその後のメルマガの配信といったマーケティング活動を効率的に行うために、もはや欠かせないツールです。
リニューアル後に導入することも可能ですが、リニューアルはMAツールを導入する絶好のタイミングでもあります。このMAツールの導入こそが、前述した「自社のWebサイトを営業用のプラットフォームに進化させる」ことにつながります。
オプションで提案してもらう項目
以下は、マストな要件ではありませんが、BtoB企業のデジタルマーケティングを推進する上で、「オプション」として提案・見積してもらうとよい項目です。
●Web広告
SEO(自然検索)での流入だけでは集客が見込めない場合は、Web広告を実施する必要があります。
こちらも詳細は別記事で詳しくご説明していますが、予算感や実施期間について把握しておくとよいでしょう。
●SEOを意識したオウンドメディアの設置
SEO(自然検索)の強化策として、オウンドメディア(Blog)を実施する企業が増えています。Googleなどの検索エンジンは製品・サービスページよりも「~とは?」といった知識系のBlog記事が検索上位に表示されやすいため、Blog記事を掲載することでロングテールでの集客効果が高まります。
記事の置き場となるCMSプラットフォームの構築費用(初期コスト)、社内に記事を書ける社員ライターが確保できるか、難しい場合は記事ライティングの外注費はいくらくらいかを把握しておきましょう。
まとめ
いかがでしょうか。「もっと気楽に考えていたけど、思ったより大変そうだ・・・」と同じになられたのではないでしょうか。
BtoB企業のコーポレートWebサイトのリニューアル(改訂)は、安くても100万円~、ボリュームの多いサイトだと千万円近いコストになるビッグプロジェクトです(逆に言えば、数十万円程度の“プチリニューアル”では、大した改善効果は見込めません)。
さらに何度も言うように「いざ改訂」となると社内の多くのステークホルダーから、さまざまな要望が噴出して、なんだかんだ社内工数も多くかかります。
それ故に、せっかく取り掛かるのであれば、これまで積年の本質的な問題点を解消する、意義あるリニューアル(改訂)にしなければ、もったいなさ過ぎます。
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