マーケティング界隈では新しい用語が続々誕生し、明確な定義の説明もないままにある日突然、使われ出します。恐ろしい。
そこで今回は、インバウンド マーケティングで見込み顧客の名刺(リード)情報を獲得するのに有効とされる「ダウンロード資料」まわりの用語と、商談で利用される「印刷物」まわりの用語をまとめて解説します!
■eBook(イーブック)とは?
eBook(イーブック)は、つい最近まで「電子書籍」「電子カタログ」など、ブラウザやアプリで読むためにオーサリングされたデータを指しました(いまもそう呼ばれています)。
しかし、マーケティング関連で使用される「eBook」はソレとは違います。
明確な定義はハッキリしませんが、カンタンに言えば
「製品、サービスの概要を、簡潔かつ魅力的に紹介する小冊子(PDF)」
のことです。
従来のパンフレットとの違いは、印刷して配布するのではなく、Webでダウンロードしてもらい、名刺(リード)情報を獲得する目的で制作されるもの、になります。デジタルネイティブなワケですね。
*さらには、「ドアオープン」的な意味合いもあり、主に「概要をざっくり理解していただくための冊子」で、8~20P程度のボリューム、インフォグラフィックやイラストを多用する傾向にあります(私感です)。
■Whitepaper(ホワイトペーパー)とは?
少し前まで、「マーケティングでダウンロードされる資料=すべてWhitepaper(ホワイトペーパー)」と誤解されていましたが、最近、上記のeBook(イーブック)という定義が生まれたおかげで、その誤解が少なくなりつつあります。
Whitepaper(ホワイトペーパー)はもともと政府や公的機関による年次報告書、つまり「白書」を意味しました。それがマーケティング用語としても用いられるようになり、「製品やサービス、特に技術について、調査と関連付けて紹介する資料」というのが本来の意味合いです。
ですのでWhitepaper(ホワイトペーパー)は論文チックで、Wordなど見た目にそっけない、硬い印象の文章が多いため、「パンフレット」や「eBook」をこう呼称されると、違和感があります。(一般的には、”混同”して使う人がほとんどですが・・・)
■Play Book(プレイブック)とは?
こちらは対象がエンドユーザではなく、販売代理店などリセラー向けに、マーケット状況や売り方などを解説する、「How to Sell」的な役割の資料です。
■Brochure(ブロシュアー/ブローシャー)とは?
パンフレット、小冊子のことです。外資ではこちらのほうが一般的に使われます。
正しい意味合いは「ページ数が少ない印刷物」のことらしく、二つ折り以上で12pとか24pとかの中綴じ冊子のイメージです。
■Flyer(フライヤー)、Leaflet(リーフレット)とは?
こちらが日本語で言う「チラシ」「ペラ」など、一枚モノを指します。
外資の方でもページものをフライヤーとかリーフレットと呼んだりしますが、正しくは一枚表裏ものです。
*ちなみに・・・Flyer(フライヤー)はBtoCっぽくて、ライブやお店の宣伝とかならよいのですが、BtoB(企業モノ)はLeaflet(リーフレット)の方がしっくりきます(私感です)。
ついでに・・・BtoBで印刷物となり展示会や商談で活用されるものとしては
■パンフレット(Pamphlet) と カタログ(catalog(ue) の違い
があります。
この2つもよく混同されますが、定義としては
〇パンフレット:
製本されていない(装丁やハードカバーがない)もの、中綴じまでのもの
定型のレイアウトではなく、フリーにレイアウトされたもの
で、UNESCOの定義は「表紙を除いて5ページから48ページまでのもの」
それ以上のページがあると「書籍」)です。
〇カタログ:
一覧化して目録的に紹介するもので、
自動車とかハードウェアなどの製品写真と解説が
規則正しく並んでいるのは「カタログ」になります。
なので、BtoB企業において商品やサービスのベネフィットやソリューションを紹介するものは、実はほとんどが「カタログ」ではなく「パンフレット」なのです。
私の前職では、この用語はマーケティングコンテンツ制作のプロとして誤って使用しないようにメンバーに徹底させていましたが、お客様は自由なので、一枚モノをパンフと呼んだり、チラシと呼んだり、また逆に結構なページモノをリーフと呼んだり、さまざまでした(笑)。
いかがでしょうか。
あまり神経質になる必要はありませんが、制作会社や印刷会社側でもあまりこの辺りを理解していない、知らない人も多いので、発注する際に誤った用語を使うと、後々トラブルになりかねません。
知っておいて損はない、という程度に参考になれば幸いです。
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