BtoBビジネスでも、サブスク化が進んでいます。
今回は、長くBtoBマーケティングの定番フォーマットだった「モノ売りからコト売りへ」の、その次のステップについてのお話です。
プライベートライフのあらゆる領域で「モノを買うのではなく使いたいときだけ利用する」サブスクリプション型サービスが提供されています。
音楽はCDを買ったりダウンロードですらなくなり、映画を観るのにもう、DVDをレンタルなんかしません。
雑誌、マンガだっていまや本屋にすら行かず、電子書籍をオンラインで読む人が多いようです。
クルマもシェア、コンタクトレンズ、衣類のクリーニングと保管、女性のブランドバッグや、一眼レフカメラの「使い放題サービス」なんてものまであります。
これはビジネス提供側からすると「プラットフォーム、月額料金制」となりますが…
サブスクをそう捉えては、ダメなのです。
ユーザーの気持ちとしては、「月額料金だから」使うワケではないのです。
要はその方が“便利“なら使うし、いきなり買うはヤダけど一度“体験“してみたいから使う。
マーケティング用語で昔から「ユーザーエクスペリエンスが重要だ」なんて言われて来ましたが、まさにそれこそがサブスク型ビジネスの本質なのです。
これが古い世代には理解できません。月額だとずっとお金取られるんでしょ、一括の方が安いんでしょ、と二の足を踏みます。かつての「ローン、リースは高金利」の悪いイメージが邪魔をするんですね。
若い世代はそうではありません。買っても邪魔になるし、お店に行くのも注文するのも面倒くさい。使いたいときだけ使うのでいいじゃん。
コレがサブスクビジネスの本質です。
敢えて実例は挙げませんが、ソレを見誤るサブスクサービスは、みんな失敗しています。
そしていよいよ、 BtoCではなくBtoBでも、サブスク型サービスが広がり始めています。
かつてはソフトウェアのパッケージを購入していたWindowsやAdobeのクラウド版であるOffice365やCreative Cloudは、もう使ってる企業も多いことでしょう。SalesForceとかB↔dashとかEightとかなんちゃらクラウド、などもそうは言ってませんがみんなサブスクです。CRMの巨人、SAPだってそうなります。かつてはハードウェアを購入して自社に構築していた社内システムも、クラウドサービス利用に切り替えが進んでいます。
この辺り、私は企業の導入事例やオウンドメディア 、メディア広告記事を書く本業なのでよーく知っていますが、いろいろと乗り越えるべき難しい点はまだまだたくさんありますけれど、全体の流れとして、もう戻ることはありません。
あらゆるIT企業が、そしてトヨタに代表される製造業の企業までもが、「我々はサービス会社だ」と言い始めているのは、この流れがあるからです。
それは大企業だけでしょ、グローバル企業だけでしょ、ウチの会社には関係ないですよ。
そうではありません。
あっという間に、ゲリラ豪雨か津波のように、この変化はあらゆる BtoB企業のビジネスに、影響を及ぼします。
いざそうなってから、「ウチもなんか、月額使い放題サービス考えないと…」なんてやっても、もう間に合いません。
そもそも、「月額料金の使い放題サービス」を考えようとしてる時点で間違っています。
何度も繰り返しますが、ユーザーか求めているのはソコではないからです。
考えるなら、「ウチの会社から、買ってもらう、じゃなくて使いたいときに使いたいときだけ使ってもらえるものはないか?」と考えるべきです。
これはなかなか大変ですけれど、そう考えたらなにか見つかる…かもしれません。
ヒントはありますが、ココでは書きません(笑)
さて、実はここまでは長い(長過ぎる)前置きでした。ようやく本題です。
ビジネスが変わると、それはマーケティングコンテンツにどういう変化が必要になるのか、ということです。
これまで10年くらい言い続けてられて来た、
「モノ売りからの脱却」と「コト売りにせよ」というのが、通用しなくなるということです。
カンタンに示すと、こうなります。
1.0 2.0
機能 → 課題解決
spec solution
だったのが、
1.0 2.0 3.0
機能 → 課題解決 → 快適
spec solution comfort
を訴求する必要があるのです。
まだ「コト売り=ソリューション型セールス」化すら、うまくいつてないBtoB企業にとっては、かなりヤバい状況です。
もちろん、すべてのマーケティングコンテンツがいきなり古くなって使い物にならなくなる、ということはありません。
だけどもしかし。
だからといって、今のままで良いワケじゃありません。
1日でも早く、3.0に向けて準備を進めましょう。
お手伝いします。
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